『断腸亭日乗』4巻目に突入、全7巻の折り返し地点を通過!

今日は昭和11年の前半です。となれば勘のいい読者はピンとくるでしょう。そう、2月の雪の降る日に青年将校の反乱があった年です。荷風は2.26事件そのものには何もコメントしてません。ただ、街に繰り出す人が増えたことだけを書いてます。新聞ラジオの報道が中止されてマスコミ情報がないのに、みんな口伝えに事件のことを知り、興味津々で街に出ていったわけです。「縁日のようだ」という荷風。歴史の教科書で学ぶ2.26事件とは異なる一面がうかがえて興味深いです。『断腸亭日乗』は、読む人によってどこに反応するかが大きく変わりますが、わたしにとっては街の変化がおもしろく、主にそのあたりをピックアップしてます。それともうひとつは女性関係ですね。これは抱腹絶倒ものです。荷風は当時の雑誌で金銭の苦労をしらないお坊ちゃんのように揶揄されたようですが、それが事実だったとしても、隠さないし、かっこつけない。自分に正直なところが憎めないです。→facebook(2013.9.8)