ただ、ただ、すばらしい!!

閉館時間が延長される金曜夜の美術館が好きだ。前から見たかった竹橋近美のウィリアム・ケントリッジ展に滑り込む。アニメーションの映像作品と、そのために描いたドローイングの展示。「歩きながら歴史を考える」というタイトルからして感動的だが、作品も期待どおりのすばらしさだった。なにがどうすばらしいかはまだ言葉にしたくない。言葉にしてしまうと体のなかにうごめいているエネルギーが彫塑されそう。いましばらく流れるままにしておきたい。

ケントリッジはドローイングを描いてそれをカメラで撮影し、また描いてというようにカメラとドローイングのあいだを行ったり来たりしながら作品を作り上げていく。ふたつの間を歩き回る時間が思索を生み、ものを生む。手本のない世界がそのようにして築かれていく。堪能するにはたっぷり2時間が必要。5時半に入ったが閉館時間の8時に後ろ髪を引かれるようにして出た。2月14日まで!(2010.2.12)