永井荷風『断腸亭日乗』、再読中。

『断腸亭日乗』永井荷風が余丁町の自室を「断腸亭」と命名し、そこで日記を書きはじめたのは大正6年、荷風39歳のときだ。それから死の直前までほぼ毎日つけられた。岩波文庫から出ている上下2冊の短縮版は持っていたが、抜粋じゃだめだ、ぜんぶ読まねば、と思ったのは毎日新聞で「日和下駄とスニーカー」の連載が決まったときである。

神保町の店頭に全7冊がひと括りにされて出ているのを見つけて買ってきた。昭和59年に岩波書店から発刊されたもので、7巻もあるのに持ち上げてみると意外なほど軽かった。厚ぼったいが軽い紙が使われているのだ。この軽さに背中を押されて読破できたような気がする。

先日、ふとこれを読み返そうと思い立った。夏休みは日記だという連想だったのか、自分でも不思議な心の動きだが、読み出したらおもしろくて、毎日1年ずつ読み進んでface bookにコメントを書いている。(2013.7.31)