富士さんにおどろく

日曜日、雲ひとつない快晴のなかを友人の車で一路葉山へ。川崎コンビナートあたりで富士山が見えてきた。居並ぶ煙突群のうしろにどっかりと座る白き山容。人工物と自然物とが合体した不思議な風景にわけもなく感動してしまう。
葉山にいった目的のひとつは山歩きである。二子山界隈を3時間ほど歩き、気持ちのいい汗をかいて下山し、海沿いを走っていると、山にいるあいだは方角の関係で見えなかった富士が突如あらわれた。すぐに車を停めて浜へ。ごつごつした山肌の巨大な姿に呆然となる。まるで海を渡ってこちらに歩いてきそうな迫力。こんな富士山はみたことがない。
日が傾いてくると富士の厚みは消えて黒いシルエットになった。サイズも縮んで小さくなる。もう歩いてきそうな気配はない。しずかにチンと座っている。
昨夏、葉山の魅力にとりつかれてよく歩いた。だが夏は水蒸気のせいで富士がよく見えない。冬にまた来たいとタイミングを狙っていたが、好天に恵まれ理想に近いかたちでそれが叶った。久留和海岸の友人宅に奇襲をかけて夕食をごちそうになる。10時半東京着。いつまでも記憶に残るすばらい冬の一日だった。(2010.2.7)