「ことばのポトラック」の寄付先についてご報告いたします。

単行本『ことばのポトラック』の印税とこれまでプールしていた入場料のあわせて70万円を寄付いたしました。以下詳しいご報告を申し上げます。
これまでもお話してきましたが、「ことばのポトラック」はごくささやかな活動ですので、大きな団体に金額だけをぽんと振り込むのはためらいがあり、できればなにかの縁があり、将来ともそれが育っていくような場所に受け取っていただけたらと願ってきました。そこで考えたあげくに、1月の「ふるさとと写真」にご出演くださった畠山直哉さんの出身校、陸前高田の気仙小学校と気仙中学校にご連絡してみました。どちらの学校も津波の被害にあい、大変なご苦労の最中です。校長先生に「ポトラック」の活動についてご説明し思いをお伝えしたところ、ご理解くださり、それぞれの学校に30万円ずつお受け取りいただきました。とても喜んでくださったことをお伝えいたします。

畠山さんとおこなった「ふるさとと写真」は、これまで体験したことのない、6時間におよぶ長時間のイベントでした。会場は熱気につつまれ、フロアからの感想や意見もたくさん寄せられて、とても「ポトラック」らしい濃密な時間が生まれました。このイベントに意欲的にかかわってくださった畠山さんへの感謝を込めて、彼が学ばれた学校に寄付できたことを、光栄に思っています。それぞれの学校には、単行本『ことばのポトラック』と大川景子さん制作の映像DVD「ことばのポトラック・ダイジェスト」をお送りいたしました。生徒さんのなかにはきっと興味をもってくださる方がいるでしょう。
また、出演者のなかに福島出身の古川日出男さんがいらっしゃいますので、福島の子供関係の団体にも寄付したいと思い、探したところ、「未来の福島こども基金」という団体が見つかり、そちらに10万円をお送りいたしました。この団体は現在沖縄の久米島に福島の子供たちの休養施設を造っています。
切りのいい金額にしたので、プール金が3万円ほど余っていますが、これは今後の「ポトラック」の活動のために預金しておくことにしました。改めて、「ポトラック」のために貴重な時間とエネルギーを割いてくださった出演者の方々、またその場に足を運んで参加してくださった観客のみなさま、ありがとうございました!

「ポトラック」はこれからもつづきます。
まず10月には「名古屋ブックマーク」の依頼で堀江敏幸さんと私が「ことばのポトラックin 名古屋」をおこないます。また来年3月には仲俣暁生さんの企画で「ことばのポトラックVOJ.9」がサラヴァ東京で開かれる予定です。また縁があればどこかに自主出前もしてみたいと思っています。
ともすれば煩雑な日常に流されがちなこのころ、「ポトラック」をつづけることで、大震災の体験がどこかに漂流してしまわないよう、心の港につなぎとめられているのをありがたく思ってます。いつでも振り返ることのできる場所として、「ことばのポトラック@サラヴァ東京」を、これからも育んでまいりましょう。(2012.9.20)