「Gaze+Wonder NY1980」のパンフレットが出来上がりました!

表_convert_20120916170303中_convert_20120916170343今年後半のメインイベントは、ギャラリーときの忘れものから刊行されるポートフォリオ「Gaze+Wonder NY1980」です。日本は写真集が中心で、ポートフォリオはあまりなじみがありませんが、作品がセットになったものをこう呼び、今回のものには、80年代初頭にニューヨークで撮影されたモノクロ12点と、赤々舎から刊行される写真集『NY1980』が収録されます。
左の画像は、上がパンフレットの表紙、下はそれを開いたときのもので12点の写真と堀江敏幸さんのエッセイ「言葉はそこからはじまった」が載っています(一昨年の森岡書店での写真展が今回につながったのですが、そもそもその写真展開催のきっかけは堀江さんなのです!)。後ろにはわたしのエッセイ「はじめの一歩を踏みだす」と写真中心の略歴が出てます。デザインはおなじみ五十嵐哲夫さん。
10月19日からは刊行記念写真展が同ギャラリーで開かれますが、そこでこのポートフォリオを展示し、興味のある方に買っていただくというような順番かと思っていたら、画廊主の綿貫さんによればそうではなく、予約をとるのが先決で、写真展のときには完売しているのが理想だというんですね。ヒャー! 大丈夫でしょうか! 冷や汗がでます。
はじめは、ポートフォリオを出すなど大それている気がして腰が引けていました。でも、そういう形で作品が残ることが大切だと綿貫さんに言われ、なるほどと思ったのです。あのころのニューヨークはあまり日本の写真家には撮られていないように思います。あってもタイムズ・スクエアやコニーアイランドなど人の集まる観光地が多いですが、私が撮っていたのは、自分が住んでいたイーストビレッジや、そこからさらに東のアルファベット・ゾーンや、イーストリバーの向こう側や、ハドソン川の河岸など、ひと気のない、うち捨て去られた倉庫や廃墟が累々としているエリアでした。中心街にはまったく関心がなく、周縁ばかりを歩きまわっていたのです。
今回、当時のコンタクトを見直しながらプリント原稿を作ったり、写真集のためにエッセイを書いたりしながら、「撮るわたし」と「書くわたし」があの街で生まれ育まれたことを深く実感しました。堀江敏幸さんもそのことを書いてくださってますが、30年たってようやく当時は無軌道に思えた自分の行動の意味がつかめたように思えるのです。
パンフレットをご希望のかたは、ギャラリーときの忘れものまでお問い合わせください。(2012.9.16)