「レンズ通り午前零時」の4回が掲載されました。

住んでいた東九丁目はウクライナ人が多く、「リトル・ウクライナ」の様相を呈していた。まだソ連だった時代だから、「ウクライナ」という地名に馴染みは薄く、オデッサなどという地名も、最初はその街にあったカフェの名前として頭に入ってきたのである。「紙にように薄く」という注文どおりに、すき焼き用の薄切り肉をつくってくれた肉屋の店員のことなど、書いているうちに街の細部が鮮明になってきたが、それは忘れていた過去がよみがえるというより、記憶の破片が別のものに膨らんでいくフィクショナルな感覚に近かった。→http://blog.livedoor.jp/tokinowasuremono/archives/cat_50032565.html