目からウロコ、文学を歴史資料として読む!

R0012052_convert_20101010164842.jpg10月2日のカタリココは作家の関川夏央さんをお迎えしました。いったいぼくで客が集まるのか……。事前に不安をもらしていた関川さんですが、心配はまったく無用で会場は満席。前のほうは桟敷席でお客さんの表情がよく見えるのですが、みなさん爆笑したり、うんうんとうなづいたりして彼の速度感のある話芸を楽しんでました。関川さんはこれまでいろいろな著書を出してきましたが、出発点はひとつ、自分の考えや感性の背景にどんな社会の潮流があるのか、ということです。個性だと思っていたものが実はなにかの影響だったり、ユニークな行動のはずが流行の産物だったりする。そうした認識をもって、二葉亭四迷、白樺派、司馬遼太郎などの作品を歴史を知るための資料として読み解くことをはじめます。つまりは自己の解体を試みたのだな、と彼と同世代のわたしは我が身を振り返りつつ共感しました。「近代的自我」をいったん壊すことはわたしにとっても大きなテーマでしたから!
トーク終了後は店内にテーブルを広げて打ち上げをし、さまざまな世代のお客さんが自由に感想を述べあいました。古書ほうろうさんならではのいい雰囲気でした。(2010.10.11)