大竹昭子のカタリココ

朗読イベント〈カタリココ〉&トークイベントのお知らせと「日々雑記」

おしらせ&雑記

8月の書評空間は今期の芥川賞受賞作『爪と目』です!

9784103345114.jpgベストセラーや話題の本などを書評することの少ない天の邪鬼な私ですが、今月の書評空間は例外です。今期の芥川賞受賞作『爪と目』を取り上げました。
 藤野可織さんの著作をはじめて読んだのは昨年春、『群像』の「創作合評」に呼ばれたときでした。藤野さんの「にゃあじゃわかんない」が合評作品として挙がっており、そこではじめて彼女の名を知り作品を読んだのですが、一読しておもしろい作家がでてきたな!と思いました。現代社会の「悲観的」な面がとりあげられてますが、読者が求めるような安易な救いを与えない。描かれる対象や小説内現実を受容しようとする書き方なのですね。
 今回の『爪と目』は、そうした彼女の物語への態度、登場人物との距離、言葉へのセンスなど、持てるものがすべて結集されたとても挑戦的な作品。新しい文学に接したという歓びがありました。
 いろいろな角度から解読可能ですが、「書評空間」ではこの小説の人称をテーマに書いてみました。「あなた」「わたし」という言葉の設定の仕方に、従来の小説にはないものが感じられた、そのわけを考えてみたのです。もうひとつ大きなテーマは視覚ですが、これについては11月号の『新潮』に書く予定です。言葉だけを使ってこのような作品世界がつくれるのか!というオドロキのわけを、ふたつの書評をとおして私なりに明らかにしたいと思います。(2013.8.31)

『断腸亭日乗』再読は3巻目にはいりました!

7月半ばからfacebookに書きはじめた『断腸亭日乗』再読は3巻目にはいった。気軽な気持ちではじめたのに、回を重ねるごとに長くなっていっている。とくに昨日今日は荷風の愛人リストのなかで、八重次と並んでキーパーソンのお歌との出会いと奇妙な別れの顛末という、『断腸亭日乗』でひとつの山場の出来事を扱ったので、かなり長くなってしまった。長くなるのに比例して、心の負担も重くなる。毎日、締め切りに追われている気分。だれに頼まれているわけでないのに……。9月になれば仕事が増えてこのペースは無理かもしれない。7巻にたどりつけることを祈っている。(facebookってこういうためのものじゃないよと怒っている人がいるかもしれないが……2013.8.21)

9月12日のカタリココの予約、はじまってます!

暑さぼけでお知らせするのを忘れてました。9月12日開催のカタリココ、ゲストは第1作『火山のふもとで』が大評判となった松家仁之さんです。どんどんと席が埋まっていっているようですが、急げば間にあうでしょう。会場の古書ほうろうメールかお電話でお申し込みください。(2013.8.16)

8月の迷走写真館はこの写真です!

中藤_convert_20130729143612目をうたがうようなカップリングです。なにやらけだるい雰囲気も漂ってます……。ときの忘れもののページを開き、写真画面をクリックすると拡大します。
わたしの書いた文章を読むまえに、まずはこの不可思議な写真をじっくりとご覧ください。