大竹昭子のカタリココ

朗読イベント〈カタリココ〉&トークイベントのお知らせと「日々雑記」

おしらせ&雑記

abc六本木店で保坂和志さんとトーク、朗読付き!

4月8日の「ことばのポトラック」に出演くださった保坂和志さんと5月18日にトークします。保坂さんに出ていただきたいけど、みんなでなにかするというのはパスなんじゃないかなと、最初はお願いするのをためらってました。でも勇気をもって連絡したところ、快諾くださり、また寄せてくれた作品も力強いものでした。「ポトラック」に参加した感想について、またこうした小さな「文芸運動」について、彼がどんなヴィジョンを持っているか伺ってみたいです。保坂流の朗読も楽しみ!→青山ブックセンター

「ことばのポトラック」は実践の場なのだ、と再確認した午後。

昨日、「図書新聞」で「ことばのポトラック」について座談会をした。出席は佐々木幹郎さん、堀江敏幸さん、私の三人。ふたりの発言を聞きながら、どうしてポトラックをはじめたのだろう、これはどういう活動なのだろう、と改めて考えた。そして今朝起きぬけに思ったのである。それは、一言で説明したくない、わかりやすいことばでくくりたくない、という当然至極のことだった。つまり、「ことばのポトラック」ってなんなんだろう考えつづけることが、この活動をつづけていく唯一理由なのである。

物書きはふだんはそれぞれの部屋で創作し、結果を活字にして社会に出している。「ポトラック」ではそのことばを活字ではなく、その場所にいる人にむかって声で発する。「ことばのポトラック」はことばをそのようなかたちで扱うための実践の場なのだ。その実践のためには、ことばを練り上げるのはもちろんだが、そのほかにもおろそかにできないことがたくさんある。場所の準備、スタッフとのやりとり、出演者への連絡、実際に会ったときの関わり方……。近づきすぎても離れすぎてもいけない。距離感と緊張感を正しく計測しなければならない。「ポトラック」は「実践」のために必要なこれらの能力を互いに手探りするための「実践の場」でもあるのだ。

サラヴァ東京で文芸イベントを行ったのは、オープンしてまだ間もない2011年1月、「ドアノーの写真人生」と題して、ロベルト・ドアノーついてのトークショーをしたのが最初だった。ドアノーと直接の親交があったピエール・バルー、ドアノーの『不完全なレンズで』を翻訳した堀江敏幸さん、私の3人で、ピエールの撮ったドアノーの映像作品を見ながらトークした。終わってから、そのときの感想を以下のようにウェブで書いている。
「徒党を組まず、ジャンルにも埋没せず、人と人の出会いを演出し、そこから生まれでるものに期待を寄せたジャック・プレヴェール、ドアノー、そしてピエール。微力ながらもそれにつづく者になりたいと強く思った一夜でした。」
「ポトラック」を呼びかけた根底にはあったのはたぶんこれだ。この日に自分でも気づかないうちに何か大きなものを引き継いだのだと思う。(2012.4.28)

ジャクソン・ポロック展、必見!

金曜夜の延長タイムに滑り込みで行ってきた。最初はポロックねえと思っていたのだが、これだけの規模のものはもう開催されないようなので、考えを変えて行ったのだが、素晴らしかった。「ドロッピング手法で美術表現を覆した人」という美術史の位置づけだけでは、この人のおもしろさはわからない。初期から晩年まで(と言っても44歳没なので短い生涯だが)、作品を編年で追っていったときにはじめて浮き彫りになるものがある。作家を代表作だけで見るのはほんとにつまらない。46年の作品を見るときは、「このときはまだ47年の作品は出来てないのだ」と思って見ないといけない。ポロックの関心は絵画における「地と図」の関係にあった。これを知れたのが非常におもしろかった。ちなみに、金曜夜の観客はとても気持ちがいい。作家にむきあおうとする真剣さを持っている。だからみんなひとりで来ている。ぺちゃっくちゃおしゃべりしている人はひとりもいない。オススメです。(2012.4.20)

『群像』で3号にわたって合評に参加。

群像合評会ってなんだか懐かしい響きですね。文芸誌に掲載された小説作品を3者で評する連載で、現在でている『群像』5月号から7月号までを担当します。ほかのお二人は関川夏央さんと羽田圭介さん。どーなることかと思いましたが、なかなか楽しかったです。こういうことでもないと文芸誌掲載の小説を熟読するなんてことはないし、取りあげた作品もよかったし。川上未映子さんの「お花畑自身」(『群像』4月号)と柴崎友香さんの「わたしがいなかった街で」(『新潮』4月号)。そうこうするうちに、次号の構成原稿が到着。いま加筆・修正して送ったところ(2012.4.19)

日経新聞朝刊で「十選」の連載がスタート。

「路上から」と題して、日本の近現代写真から十作品を紹介することに。第1回で取りあげたのは、永井荷風の私家版『おもかげ』に入っている浅草・山谷堀で撮った夜の街路の写真です。月曜から金曜にわたって(ときどき飛ぶこともあり)10回連載です。

『ことばのポトラック』をめぐって横浜でトークショー!

「ことばのポトラック」の出演者で本の編集に深くかかわってくださった佐々木幹郎さんが、春風社の三浦衛さんと横浜でトークします。横浜の方、ぜひどーぞ(もちろん、東京の方も!)。

ツブヤ大学BooK学科ヨコハマ講座 
第7回『ことばのポトラック』をめぐって
日時 2012年4月27日(金)20:00 ~
場所 春風社(横浜・紅葉ヶ丘)
会費 1000円(ラボ会員500円)
電話予約 TEL 045-261-3168
Eメール info@univ2289.jp

「ポトラック vol.8」とチャリティー・ブックショップからの義援金報告!

IMG_本「ポトラック」では毎回、出演者から本を持ち寄っていただき、その売り上げを義援金にまわしていましたが、今回は東北関係の本を出版社からご提供いただきました。東北本ならなんでもOKというわけではなく、私が読んでいいと思った本のみを集めた「セレクト・チョップ」でしたが、完売いたしました!
以下がお寄せいただいた本です。

1.『鉄は魔法使い』畠山重篤著 
この本は小学館から出てますが、本を作ったフリーの編集者が個人的にご提供くださいました!
2.『春の先の春へ』古川日出男著(左右社)
「ポトラック」の出演者である古川さんが賢治の詩を朗読したCDブックです
3.『こども東北学』山内明美著(イースト・プレス)
今年1月の「書評空間」で取りあげました。深く心に残った本でした。
4.『チェルノブイリ』F. サンチェス/ N.ブストフ/管啓次郎訳(朝日出版社)
「ポトラック」の出演者である管さんの翻訳。緻密な絵、ストーリー構成もすばらしい。
5.『北上川』橋本照嵩著(春風社)
北上川流域に暮らす人々のエネルギーがわしづかみになっている写真集。『ことばのポトラック』の版元である春風社との出会いがなければこの本を知らずに終わったかも知れません。感謝。
6.『父のふるさとー秋田往来』三浦衛著(春風社)
春風社社主の三浦衛氏の自伝的エッセイ。彼は秋田出身。「ポトラック」に敏感に反応して下さったのもその事があったのでしょうか。活版・函入の魅力的な造本。
7.『考える人』東北特集&紀行文学特集(新潮社)
タイムリーに出た「東北特集」です。私はこの号に「東北と写真」について書きました。「紀行文学特集」は「外国人の見た日本」について書いた私の原稿が掲載さているので編集部の方が気を利かせてご持参下さいました。
のみならず、このショップでは新潮社の四角さんと黒田さんが黄色いパンダ・エプロンをかけて販売員をしてくれたのです!それぞれの本のポイントをささっと書いて添えてくださるなど、すばらしい気配り。いつもは本を作っている側だけど売るのを体験したのがおもしろかったという彼女たちの言葉に、「なるほど!」。お金を直接受け取って売り物を手渡すのはとても楽しいものです。だから市場はいつの時代にもすたれない。
本の売上金額は47.700円でした。「ことばのポトラック」の入場料から経費を引いた義援金額は15.544円です。関西から参加くださった出演者おふたりに交通費をお払いしたので、今回はいつもより金額は低くなりましたが、その分、地理感がでてよかったと思います。
また(株)クレヴィスからは現在恵比寿の写真美術館で開催中の「ロベール・ドアノー」展のチケットをご協賛いただいき、本をお買い上げの方に差し上げたことも書き添えておきます。ご協力いただいたみなさま、ありがとうございました。(2012.4.13)

「ことばのポトラックvol.8」、そして打ち上げパーティー!

花見日和だった昨日4月8日、「ことばのポトラックvol.8」が渋谷のサラヴァ東京でおこなわれました。途中に休憩をはさんで13時から16時45分まで、緊張感あふれる時空のなかで、力のこもった作品が朗読されました。1部の司会はわたし、2部は堀江敏幸さんでしたが、徐々にポトラックの出演者に共通するものが浮かびあがってきたのがおもしろかったです。それをことばにするなら、正解に飛びつかず、効果も求めず、自分なりのやり方でくねくね、ゆるゆると進んでいくということでしょうか!
終了後、すぐに会場の設定を変えて5時半から本の完成を祝う打ち上げパーティーへ。この1年間、ポトラックの時間を共有してきた人々が歓談しあい、何事かを確認しあえた暖かなあたたなかな集いでした。
ふたつの模様を写真でお届けします。(撮影は下山林太郎さん。ありがとう!)
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「ことばのポトラック vol.8」の出演者。前列右から長島有里枝さん、保坂和志さん、大竹昭子、堀江敏幸さん、アツコ・バルーさん、後列右Ayuoさん、スズキ・コージさん。(トップバッターだった河瀬直美さんは出演後、新幹線で大阪へ、角田光代さんも第1部終了後に仕事へ。出演予定だった間村俊一さんは風邪でダウンし欠席でした)



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パーティーではまず、大川景子さんが撮影・編集してくれた1年分の「ことばのポトラック」総集編を上映、会場がシーンとなって見入りました。



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出演者にステージに上がっていただき、春風社の三浦衛社長が感謝のことばを述べられました。その後、佐々木幹郎さんの音頭で、本の完成を祝しポトラックの継続を祈って「乾杯!」。
手前に写っているのはできたてほやほやの単行本『ことばのポトラック』。今週半ばくらいから書店に並びはじめる予定です。




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パーティーは東北物産と鍋料理。三陸のサンマ缶で作ったリエットがなかなかおいしかったです。



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みんな黙々と食べる! お鍋の出汁がおいしかったと評判。サラヴァ店主アツコ・バルーさん作。



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パーティーの最中、「みなさーん!ちょっと聞いてください!」というときに活躍したのがスズキ・コージさん持参の拡声器。ドローイングはもちろんコージさん。彼はこれを朗読に使い、会場は爆笑の渦! 
 



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みなさんが食べているあいだ、サラヴァ東京の入口付近の壁で黙々と絵筆をふるって描いていたスズキ・コージさん。


明日の当日券が出ます! 単行本『ことばのポトラック』もそこで買えます。

明日8日の「ことばのポトラック」の当日券を若干名だすことにしました! 断念していた方、希望があります。後々まで伝説として語られるイベントになりそうです。詳しくはサラヴァ東京へ。POTLUCK.jpg
単行本「ことばのポトラック」(春風社)も出来上がりました。明日、書店に先んじて販売いたします。本だけ買いに来られる方もぜひどうぞ!(2012.4.7)