大竹昭子のカタリココ

朗読イベント〈カタリココ〉&トークイベントのお知らせと「日々雑記」

おしらせ&雑記

「ことばのポトラック vol.4ー女詩会」で起きた奇跡!

??¨???_convert_201109252305425月から二度打ち合わせをし、今日は11時に集合してステージ上で進行をチェック。そうやってともに時間を過ごすことで確実に築かれていったものがありました。大震災以降、東京の人間はなによりも顔を合わせ、時間を費やし、人間復興をすべきではないかと感じてきましたが、その手応えが得られました。 
1部は書き下ろしの自作詩の朗読、2部は自薦詩(ほかの詩人の詩)の朗読。そのあいだに、なぜこの詩を読みたいかを出演者がリレー式に訊いていくインタビューが挟まれ、最後にぜんいんで新川和江の「わたしは 何処へ」を朗読(写真はその光景です)するという内容。司会は立てずに、順番がきたら自ら出て行くことにしました。
その順番について、おもしろいことが起きました。直前までわからないほうがスリルがあっておもしろいというので、1部では幕開けにステージ上で朗読順を決めるくじ引きをおこないました。しかし2部はインタビューする相手がわかっていたほうがいいということで、あらかじめ順番を決めました。ところが終わって振り返ってみたら、1部のくじ引きの結果が、前もって決めていた2部の順番を逆にたどったものだったのです。観客のなかには、1部の順番を2部にも引きついだと思っていらした方もいたようですが、これはまったくの偶然でした。しかもそうやって作られた順番が、頭をひねって考えてもこうはいかないだろうと思うような自然な流れを生み出したのです。人が集まり、つながり、意図したものを超えていくすばらしさ!「ポトラック」のスピリットが花粉のように飛び散っていくさまが浮かび、思わずにんまりしたのでした。(2011.9.25 )

「ことばのポトラック」の寄付先をご報告いたします

単行本『ことばのポトラック』の印税と、これまでプールしていた「ポトラック」の入場料をあわせた合計70万円を陸前高田の小中学校と、福島の子供のための団体に寄付いたしました。以下に詳しくご報告いたします。
これまでもイベントの場でお話してきましたが、「ことばのポトラック」はごくささやかな活動ですので、大きな団体に金額だけをぽんと振り込むのはためらいがあり、できればなにかの縁があり、将来ちもそれが育っていくような場所に受け取っていただけたらと願っていました。
そこで考えたあげくに、1月の「ふるさとと写真」にご出演くださった畠山直哉さんの出身校、陸前高田の気仙小学校と気仙中学校にご連絡してみました。どちらの学校も津波の被害にあい、大変なご苦労の最中です。校長先生に「ポトラック」の活動についてご説明し思いをお伝えしたところ、ご理解くださり、それぞれの学校に30万円ずつお受け取りいただきました。とても喜んでくださったことをお伝えいたします。

畠山さんとおこなった「ふるさとと写真」は、これまで体験したことのない、6時間におよぶ長時間のイベントでした。会場は熱気につつまれ、フロアからの感想や意見もたくさん寄せられて、とても「ポトラック」らしい濃密な時間が生まれたのです。このイベントに意欲的にかかわってくださった畠山さんへの感謝を込めて、彼が学ばれた学校に寄付できたことを光栄に思っています。

またそれぞれの学校には、単行本『ことばのポトラック』と大川景子さん制作の映像DVD「ことばのポトラック・ダイジェスト」をお送りいたしました。生徒さんのなかにはきっと興味をもってくださる方がいるでしょう。

出演者のなかに福島出身の古川日出男さんがいらっしゃいますので、福島の子供関係の団体にも寄付したいと思い、探したところ、「未来の福島こども基金」という団体が見つかり、そちらに10万円をお送りいたしました。この団体は現在沖縄の久米島に福島の子供たちの休養施設を造っています。切りのいい金額にしたのでプール金が3万円ほど余っていますが、これは今後の「ポトラック」の活動のために預金しておきます。

改めて、「ポトラック」のために貴重な時間とエネルギーを割いてくださった出演くださった作家のみなさま、その場に足を運んで参加くださった観客の方々、ありがとうございました!

「ポトラック」はこれからもつづきます。
まず10月には「名古屋ブックマーク」の依頼で堀江敏幸さんと私が「ことばのポトラックin 名古屋」をおこないます。また来年3月には仲俣暁生さんの企画で「ことばのポトラックVOJ.9」がサラヴァ東京で開かれる予定です。また縁があればどこかに自主出前もしてみたいと思っています。
ともすれば煩雑な日常に流されがちなこのころ、「ポトラック」をつづけることで、大震災の体験がどこかに漂流してしまわないよう心の港につなぎとめてられているのをありがたく思ってます。いつでも振り返ることのできる場所として「ことばのポトラック@サラヴァ東京」をこれからも育んでまいりましょう!(2012.9.20)


第4回「ことばのポトラック」は「女詩会」です!

戦後世代から平成生まれまで、幅広い年齢層の女性詩人が集まり、書き下ろしの詩を朗読します。こんな機会はめったにあるものではありません! いまごろみなさん、額に汗して詩を書いているでしょう。いや、とっくに書き終わって声に出して読んでいるかもしれません。打ち合わせのときからとてもいい感じに盛り上がってましたから、私自身とても楽しみです。もちろん男子のお客さんも大歓迎。タイトルに怖じ気づかずに、前代未聞のイベントにぜひ立ち合ってください!

企画:平田俊子&小池昌代
出演:稲葉真弓 平田俊子 小池昌代 ミーヨン 唐作桂子 文月悠光 大竹昭子

9月25日(日)11時半開場 13時開演 終了しました
3000円(ブランチ付き)
完全予約制です。会場のサラヴァ東京に直接お申し込みください。
tel:03-6427-8886
contact@saravah.jp

10月のカタリココのゲストは写真家の畠山直哉さん、二段構えの豪華な企画です

畠山畠山直哉さんは、「それぞれの人生を通じて身に付けた文化資本」や、「コミュニケーションを可能にしているような、共同体の精神的土台」などがゼロになった地点に立ち返ろうとするのが自分の写真だ、と著書『話す写真』のなかで述べています。すべてをチャラにして起源から考え直してみる。たしかに写真を撮ることにはそうした興奮、すべてのことを自分のやり方ではじめられる歓びがあるんですね。
10月1日から東京都写真美術館で畠山さんの写真展「ナチュラル・ストーリーズ」がオープンします。左の牛の写真は彼の20代の作品ですが、一目みて惹きつけられました。まぎれもない「写真」を感じます。写っているのは牛ですが、同時に、これは写真である、と思わせるものがあります。トラックを撮った写真もありますが、それも同じです。20代の彼の写真との自問自答が聞こえてきそうです。
オープニング翌日の2日に、畠山さんと私でトークをいたします。彼とは語りたいことがたくさんありますから、とても1時間半ではおさまらずにさわり程度で終わるでしょう。そこで翌々日の1月4日に神保町の古書店ボヘミアンズ・ギルドでそのつづきをたっぷりとお話します。畠山直哉の世界を二段構えで究めていく豪華な企画!
畠山さんは陸前高田のご出身で、大学で東京に出てきたとき、都市と自分のつながりが見いだせずに困惑したそうです。彼の代表作「ライムワークス」は故郷にある石灰岩の採掘現場を撮ったものですが、石灰が都市の建造物を作り上げるのに欠かせないコンクリートの元だと気づいたとき、都市と自分がつながったと言います。以前にその話をうかがって非常な興味を覚えました。
私は祖父母の代から東京という東京っ子で、自然からかけはなれた環境で育ってきたとずっと思っていましたが、あるときから、それは本当だろうか、「都市」と「自然」とは対の概念なのか、と考えるようになりました。「自然」は人間の考えだしたことばですが、その本質は概念の枠を超えた、もっと大きなものであるような気がしてきたのです。畠山さんは今回の震災により肉親を亡くされ、慣れ親しんできた陸前高田の風景を失いました。その彼が前掲書のなかで、写真の機械的な性質がどこなく不気味な、非人間的なものに思えることがある、と書いていたのがずっと心にひっかかってます。その「非人間性」と「自然」とはどのようにかかわっているのでしょうか。
写真家としてものすごく大きなテーマに直面している畠山さんと、いまこのときに語り合えるのは、なんという幸運でしょう。彼には、これまで考えてきたさまざまなことを丸ごとぶつけても大丈夫なような、強度としなやかさが感じられるので、いまからトークが楽しみでなりません。東京都写真美術館のトークの詳細については美術館のwebをご覧ください。カタリココの予約はすでに開始しています。ボヘミアンズ・ギルドに直接お申し込みください。(2011.9.17)

■東京都写真美術館トークショー
10月2日(日)15時~16時半


■カタリココ
日時:10月4日(火)18時半開場 19時開演
会場:神田神保町ボヘミアンズ・ギルド
入場料:1500円
予約:tel 03-3294-3300
   e-mail natsume@natsume-books.com


9月25日の「ことばのポトラックvol.4」は「女詩会」です!

戦後世代から平成生まれまで、幅広い年齢層の女性詩人が集まり、書き下ろしの詩を朗読します。こんな機会はめったにあるものではありません! いまごろみなさん、額に汗して詩を書いているでしょう。いや、とっくに書き終わって声に出して読んでいるかもしれません。打ち合わせのときからとてもいい感じに盛り上がってましたから、私自身とても楽しみです。もちろん男子のお客さんも大歓迎。タイトルに怖じ気づかずに、前代未聞のイベントにぜひ立ち合ってください!

企画:平田俊子&小池昌代
出演:稲葉真弓 平田俊子 小池昌代 ミーヨン 唐作桂子 文月悠光 大竹昭子

9月25日(日)11時半開場 13時開演
3000円(ブランチ付き)
完全予約制です。会場のサラヴァ東京に直接お申し込みください。
tel:03-6427-8886
contact@saravah.jp

楽しくて有意義だった平田俊子さんをお迎えしてのカタリココ

???????_convert_201109152146139月11日、目白ポポタムに詩人で小説家の平田俊子さんをお迎えし、今年後半のカタリココが幕を開けました。そのときの様子は、左の写真によく表われでています。なにがおかしかったのか、こらえきれないように笑っている私の横で、涼しい顔をしている平田さん。会場は終始、笑いの渦につづまれ、楽しいひとときでした。しかし楽しいだけでないところが、平田さんです。平田さんは詩と小説と両方にとりくまれていますが、彼女のどこからそれらが生まれ出るかがつかめたような気がしました。
平田さんの詩は、ことばがことばを導き出してくるような、自然界の引力にも似た天然の力があふれています。かたや小説のほうは滑稽で、おろかしく、痛々しい面もある人間のにおいが横溢しています。「天然の人」にも人生を生きてくればフジツボのごとくいろいろなものがくっついてくるはずで、それらをこそげ落とすのが、彼女にとって小説の行為のようなのです。詩ではそういうことは書けないのですか?とたずねると、「詩ではだめなんです。詩は私にとってもっと神聖なものなんです」とおっしゃられたのが、深く心に残りました。
??????_convert_20110915220020左の写真はトークのあとに撮影したものです。真ん中に立っているのは、平田さんの小説『私の赤くて柔らかな部分』の挿画を担当されたイラストレーターの村田善子さん。ふつうイラストレーションというと、小ぶりの作品が多いですが、村田さんの作品は大きく、たっぷりして、鷹揚な雰囲気にあふれています。「大きくないと描きにくいんです」という彼女のことばを、のびのびと発育した肢体を仰ぎみつつ納得したのでした。展覧会は17日まで。(2011.9.15)

「個々の声を持ち寄る<ことばのポトラック>」が「マガジン航」で読めます。

『現代詩手帖』8月号に書いた「個々の声を持ち寄る<ことばのポトラック>」がマガジン航に転載、webで読めるようになりました。海苔の買い占めという自らの愚かなエピソードに触れつつ、ポトラックを思いついたいきさつを振り返ってます。大震災がずっと昔のことのようにも、ほんの少し前のことのようにも感じるのは、あれを境に時間感覚が変わってしまったからでしょうか。斉藤環氏が『新潮』9月号でこの「時制の混乱」について触れてます。(2011.9.7)

『彼らが写真を手にした切実さを』が週刊ブックレビューに登場!

NHKBS放送「週刊ブックレビュー」で小林エリカさんが『彼らが写真を手にした切実さを』を取りあげてくださいました。ほかのゲストは東直子さんと大森望さん。本日早朝に放送され、話が盛り上がってとてもおもしろかったそうです。私は残念ながらBSに入ってないので見れていませんが、CDRが送られてくるそうなので楽しみにしてます。再放送はつぎの2回です。
■9月5日(月)午前2時(日曜深夜)~
■9月9日(金)午後0時~