大竹昭子のカタリココ

朗読イベント〈カタリココ〉&トークイベントのお知らせと「日々雑記」

おしらせ&雑記

『図鑑少年』と『ゼラニウム』の意外な関係!

205379_convert_20101023125432.jpg205365_convert_20101023125541.jpg『図鑑少年』が中公文庫に入りました!加筆・改稿して写真も一部入れ替えてます。
解説は堀江敏幸氏!わたし自身が気づかなかった指摘が多くなされている素晴らしい内容です。装幀は帆足英里子さん。なぜかふつうの文庫よりも幅広く感じられて出来上がりにとても満足してます。
文庫化が実現したのは、先月、中公文庫にはいった堀江敏幸さんの『ゼラニウム』の解説を書かせていただいたのがきっかけでした。写真展の開催もそうですが、まったく堀江さんには頭があがりません。さらにおもしろいことに、ふたつの作品がつづけて刊行されることで、表裏一体の関係が浮上してきました。ぜひ、それぞれの解説を読み比べてみてください!                                     (2010.10.24)


文学を歴史資料として読む!

R0012052_convert_20101010164842.jpg10月2日のカタリココは作家の関川夏央さんをお迎えしました。いったいぼくで客が集まるのか……。事前に不安をもらしていた関川さんですが、心配はまったく無用で会場は満席。前のほうは桟敷席でお客さんの表情がよく見えるのですが、みなさん爆笑したり、うんうんとうなづいたりして彼の速度感のある話芸を楽しんでました。関川さんはこれまでいろいろな著書を出してきましたが、出発点はひとつ、自分の考えや感性の背景にどんな社会の潮流があるのか、ということです。個性だと思っていたものが実はなにかの影響だったり、ユニークな行動のはずが流行の産物だったりする。そうした認識をもって、二葉亭四迷、白樺派、司馬遼太郎などの作品を歴史を知るための資料として読み解くことをはじめます。つまりは自己の解体を試みたのだな、と彼と同世代のわたしは我が身を振り返りつつ共感しました。「近代的自我」をいったん壊すことはわたしにとっても大きなテーマでしたから!
トーク終了後は店内にテーブルを広げて打ち上げをし、さまざまな世代のお客さんが自由に感想を述べあいました。古書ほうろうさんならではのいい雰囲気でした。(2010.10.11)

10月の書評空間では以下の本を書評しました。

■『エレーヌ・ベールの日記』エレーヌ・ベール著/飛幡祐規訳(岩波書店)
60年ものあいだ、家族の間だけで読み継がれていたナチの収容所で没したフランス系ユダヤ人女性の日記。深く内省的な思索、行間からあふれでる声に圧倒される→書評空間