大竹昭子のカタリココ

朗読イベント〈カタリココ〉&トークイベントのお知らせと「日々雑記」

おしらせ&雑記

赤々舎代表、姫野希美さんのホンネに喝采!

昨夜のジュンク堂本店のトークは姫野さんのお話が最高でした。赤々舎の出す本はバラバラだ、もっと流れをつくらなくては、とよく助言(男性陣)されるが、流れというのはいずれ消えるものだし、写真家にとっては重要なのは流れではなく自身の活動だ。自分は生々しいエネルギーをもった写真家と作業するのがおもしろくて写真集を作っているのであり、金儲けになるわけでもなんでもないのだから、せめて好きなようにやれる喜びは保持したいと。まったく同感です。私も書くものがバラバラですが、金儲けとか名を売ろうとかではなく、書くことがおもしろいのだからこの喜びは手放したくないわけです。
流れをつくるというのは「業界的」な発想です。世間の眼を引くことはできますが、流れに組み込みにくいものは沈澱するし、忘れ去られます。赤々舎は木村伊兵衛賞作家を4人出していますが、これは受賞を目論んで攻略した結果ではなく、ほかの出版社が写真集を出さなくなっているゆえに出したものが賞をとる、ということなんですね。それほど写真集が出にくくなっている昨今。
「流れ」は主として雑誌が生みだすものですから、雑誌に勢いのないいまのような時代は流れが生れにくいですし、そもそもそうしたメディアの操作が飽きられてきたゆえに、雑誌がたちゆかなくなっているのかもしれないのです。いいと思った写真家の作品集を情熱を傾けて出すという赤々舎の姿勢は、ドラマチックな脚色はなにもありませんが、日本の写真史にたしかな足跡を刻んでいるし、なによりもそこに集う写真家の活力がスバラシイんです!(2010.6.4)

東直子さんとのトークセッション、6月4日(金)に迫りました!

東直子さんの新しい長編小説『甘い水』は、どこからこんな物語が思い浮かんだのだろうと思うような不思議な風合いの小説です。考えようによっては私の『ソキョートーキョー』も同様かもしれませんけど……。まずはちょっと毛色のちがうお互いの小説の着想の素について話し合いたいと思います。加えて、ふたりの共通点として「境界線上に立つ」というのがありそうです。東さんは歌人でありながら小説を書き、わたしは文章のかたわらに写真を撮る。しかも、空想の領域が「おとな」と「子ども」にまたがっているんですね。自分のなかの「おとな」と「子ども」、境界線の魅力なども語ってみたいテーマです。さらにもうひとつ、東さんから「即興話をしましょう」というご提案をいただいます。お題をだし合ってその場で物語を作るというもの。どんなものになるやら見当がつきませんが、さて、うまくいくでしょうか?! 乞うご期待!→青山ブックセンター本店

ジュンク堂池袋本店で赤々舎との共同フェアがはじまりました!

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赤々舎の写真集と私の著作とが平台に並んでいます。こういうのは、フェアでないと出現しないシーンですよね。
スナネズミとレンズの組み合わせも笑えます。
階段横の壁面では、赤々舎発行の写真集からわたしが独断で選んだ10点に短文をつけたものをパネル展示。
題して『この写真がすごい』赤々舎ヴァージョン。
2009年に出した『この写真がすごい』の手法で10点とむきあってみました。
6月3日(木)7時からは4階喫茶室で赤々舎代表の姫野さんとトークショーをしたします。
姫野さんが人前で話すなんてめずらしい機会。ぜひこちらもご参加ください。
そうそう、平台のところでは短文を載せたリーフレットが無料配布されています。これを片手に写真集を開いて、1点1点とじっくり対話していただけるとうれしいです。フェアは6月いっぱい開催してます。1階の入口前の目立つ場所です。