大竹昭子のカタリココ

朗読イベント〈カタリココ〉&トークイベントのお知らせと「日々雑記」

おしらせ&雑記

ただ、ただ、すばらしい!!

閉館時間が延長される金曜夜の美術館が好きだ。前から見たかった竹橋近美のウィリアム・ケントリッジ展に滑り込む。アニメーションの映像作品と、そのために描いたドローイングの展示。「歩きながら歴史を考える」というタイトルからして感動的だが、作品も期待どおりのすばらしさだった。なにがどうすばらしいかはまだ言葉にしたくない。言葉にしてしまうと体のなかにうごめいているエネルギーが彫塑されそう。いましばらく流れるままにしておきたい。

ケントリッジはドローイングを描いてそれをカメラで撮影し、また描いてというようにカメラとドローイングのあいだを行ったり来たりしながら作品を作り上げていく。ふたつの間を歩き回る時間が思索を生み、ものを生む。手本のない世界がそのようにして築かれていく。堪能するにはたっぷり2時間が必要。5時半に入ったが閉館時間の8時に後ろ髪を引かれるようにして出た。2月14日まで!(2010.2.12)

富士さんにおどろく

日曜日、雲ひとつない快晴のなかを友人の車で一路葉山へ。川崎コンビナートあたりで富士山が見えてきた。居並ぶ煙突群のうしろにどっかりと座る白き山容。人工物と自然物とが合体した不思議な風景にわけもなく感動してしまう。
葉山にいった目的のひとつは山歩きである。二子山界隈を3時間ほど歩き、気持ちのいい汗をかいて下山し、海沿いを走っていると、山にいるあいだは方角の関係で見えなかった富士が突如あらわれた。すぐに車を停めて浜へ。ごつごつした山肌の巨大な姿に呆然となる。まるで海を渡ってこちらに歩いてきそうな迫力。こんな富士山はみたことがない。
日が傾いてくると富士の厚みは消えて黒いシルエットになった。サイズも縮んで小さくなる。もう歩いてきそうな気配はない。しずかにチンと座っている。
昨夏、葉山の魅力にとりつかれてよく歩いた。だが夏は水蒸気のせいで富士がよく見えない。冬にまた来たいとタイミングを狙っていたが、好天に恵まれ理想に近いかたちでそれが叶った。久留和海岸の友人宅に奇襲をかけて夕食をごちそうになる。10時半東京着。いつまでも記憶に残るすばらい冬の一日だった。(2010.2.7)

カフェ・カタリココ、今週土曜に迫る!

写真家の板垣真理子さんをゲストにお迎えしてのカフェ・カタリココ。2月27日、午後5時から、四谷三丁目茶会記です。旅、写真、ブラジル、神々の世界、宗教儀式、個人と共同体と語り合いたい話題が山盛りです。ふたりの旅をすり合わせた中から何が浮かび上がってくるか、今から楽しみにでなりません。
また3月13日のカフェ・カタリココの予約も開始しました。ゲストは詩人の宋敏鍋さん。私がニューヨークに住んでいたのとほぼ同じころ、宋さんは心臓外科医としておなじ街でさまざまな色の皮膚にメスを入れていました。その体験をもとに詩集『ブルックリン』が生れます。私たちはあの街から何を得たのでしょうか。詳細は<カフェ・カタリココ>のページをご覧ください。(2010.2.24)