大竹昭子のカタリココ

朗読イベント〈カタリココ〉&トークイベントのお知らせと「日々雑記」

〈カタリココ〉はトークと朗読のイベントです。
「語り」と「ここ」を合わせて〈カタリココ〉。
都内の四つの古書店を会場に、ゲストとトークしながらそれぞれの著書を朗読します。

これからのカタリココこれまでのカタリココ カタリココ・レヴュー

〈カタリココ〉〈カフェ・カタリココ〉以外の書店のイベント、写真のレクチャー、
シンポジウムなどについてご案内いたします。
写真:「西荻ブックマーク」主催の写真レクチャー&トーク

その他のイベント

大竹昭子(おおたけ・あきこ)
ノンフィクション、エッセイ、小説、写真評論など、ジャンルを横断して執筆。2007年にトークと朗読の会〈カタリココ〉をはじめる。また2011年3月に東日本大震災後、詩人や作家にことばをもちより朗読してもらう「ことばのポトラック」をスタート、現在も渋谷・サラヴァ東京にて継続中。 著作リストtwitter

[web連載]ときの忘れもの「迷走写真館」, 紀伊國屋書店「書評空間」, 月曜社「森山大道のon the road」, 草森紳一記念館「白玉楼中の人」

おしらせ&雑記

写真展「須賀敦子のいた場所」を開催いたします。

DM表-1_convert_20180413174736東京では森岡書店銀座店、福岡ではブックスキューブリック箱崎店でいたします。実はその前に京都恵文社一乗寺店でもおこなったのですが、お知らせしようと思っているうちに終わってしまいました!
展示はミラノ・ヴェネツィア・ローマの、須賀さんに縁のある場所の写真と、著作からの引用文のパネルで構成いたします。ふつうの写真展とはひと味ちがう空間が出現するはずですので、どうぞお楽しみください。それぞれの会場でトークショーもいたします。(2018.4.13)

◎東京・森岡書店銀座店
2018年5月1日(火)~5月6日(日) 13時~20時(会期中無休)
トークショー 5月1日(火)19時~  ゲスト 小池昌代
料金 1500円 予約先 : tel.03-3535-5020
東京都中央区銀座1-28-15(東京メトロ有楽町線・新富町駅より徒歩3分)
*5月1日、3日、6日は在廊予定です。

◎福岡・ブックスキューブリック箱崎店
2018年5月15日(火)~6月10日(日) 11時~18時(月曜定休)
トークショー 6月2日(土)19時~ 
料金:1800円(ワンドリンク付)予約先:hakozaki@bookskubrick.jp
福岡市東区箱崎1-5-14 tel:092-645-0630(JR鹿児島本線・箱崎駅より徒歩2分)

2018年<カタリココ>のラインナップです!

◎日時 5月23日(水)19時開場 19時30分開演
予約開始 4月23日(月)13時より電話予約
ゲスト 福田尚代(美術と回文)
定員 35名
会場 ブックギャラリー・ポポタム

経堂の小さなカフェで見つけた冊子が最初にふれた福田さんの作品でした。頁びっしりの回文と呪文のような言葉に驚き、少し怖くもなりました。美術作家だと知り、機会があれば展示を見るように。消しゴムや原稿用紙の彫刻、刺繍された漫画の1ページ…おもしろくて仕方がなく、永遠に不思議な作品。そのなぞに、少しひかりがあたるのを見たいと思っています。(大林)

福田尚代(ふくだなおよ)
美術家。1967年埼玉県浦和市生まれ。東京藝術大学大学院油画専攻修了。佐倉市立美術館、国立新美術館、小出由紀子事務所、ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション、東京都現代美術館、うらわ美術館などで展示を行う。著書に『ひかり埃のきみ 美術と回文』(平凡社)、美術作品集に『福田尚代作品集 2001-2013 慈雨百合粒子』(小出由紀子事務所)、主な回文集に『福田尚代 初期回文集』(キャラバン書籍部)がある。



◎日時 7月20日(金) 19時開場/19時30分開演
予約開始 6月21日(木)13時より予約受付
ゲスト:滝口悠生(小説家)
定員 40名
会場 古書ほうろう

昨年の長嶋有さんの会の翌日『高架線』を読み、「来年は滝口さん!」と心に決めました。古い木賃アパートを舞台に歴代の住人たちの人生が浮かび上がる、というある意味共通の趣向ながら、小説的仕掛けが鮮烈な『三の隣は五号室』とは違い、どこに連れて行かれるのか見当のつかない、でも続きを読まずにはいられない(むしろずっと読んでいたい)その語り口に魅了されました。小さな町の集合体としての「東京」の描かれ方も見事で、大竹さんと語り合うテーマは無限にありそう。楽しみです!(宮地)

滝口悠生(たきぐち・ゆうしょう)
1982年東京都生まれ。2011年、「楽器」で新潮新人賞を受賞してデビュー。2015年、『愛と人生』で野間文芸新人賞、2016年、「死んでいない者」で芥川賞を受賞。他の著書に『寝相』『茄子の輝き』『高架線』などがある。西武ライオンズファン。



◎日時 9月29日(土) 14:30開場/15:00分開演
予約開始 8月29日(水)12時より電話予約
ゲスト 佐藤貢(美術家)
定員 40名
会場 ボヘミアンズ・ギャラリー
佐藤貢さんの作品に出会ったのは10年以上前、その作品と人物に魅せられ、ずっと活動を見守ってきました。道端に捨て去られた廃品や用済みになった物に美を見出し、命を吹き込み、ふたつとない作品に造り上げる「地を這う神」のような人。今回、その佐藤さんに名古屋からお越しいただき、作品をご紹介できるのが嬉しくてなりません。彼には『旅行記 前編・後編』(iTohen press)という素晴らしい著作がありますが、これを読んでファンになった方には、彼の神髄に触れられるまたとない機会となるでしょう!(大竹)

佐藤貢(さとうみつぐ)
美術家。1971年大阪生まれ。大阪芸術大学美術学科中退。1994年より中国よりアジア諸国、アメリカ、中南米諸国などを放浪。1998年に和歌山市移住し、漂流物を用いて創作をおこなうようになる。2005年からiTohen(大阪)、lim Art(東京)、森岡書店(東京)などで個展やグループ展を開催。インド体験をつづった『旅行記』上・下(iTohen)が大きな話題を呼んだ。





◎日時 11月27日(火)19時開場/19時30分開演
   
予約開始 10月30日(火)13時より電話予約
ゲスト 林典子(写真家)
定員 35名
会場
会場 森岡書店銀座店
 FB https://www.facebook.com/yoshiyuki.morioka.7
東京都中央区銀座1‐28‐15 鈴木ビル1階
  電話 03-3535-5020



林典子さんの前書『ヤズディの祈り』(赤々舎)の大竹さんによる次の書評を印象深く憶えています。「存在すら知られない民の苦難が記録された意味は大きい。だが、本書の価値はそこに留まらない。未知の対象を想像する力を鍛える」。林さんが北朝鮮を取材した今回の新作もやはり生活者としての個人の生きた視線に歩みよった写真と言葉で構成されています。林さんの写真と言葉により写し出された未知の北朝鮮に対して、大竹さんはどのような想像と問いを巡らせるのでしょうか。当日の両者の呼応が楽しみでなりません。(釜屋)


同時開催:
林典子写真集刊行記念写真展 11月27日(火)~12月2日(日)

林典子(はやし・のりこ)
写真家。1983年生まれ。大学時代に西アフリカガンビア共和国の新聞社で写真を撮り始める。以降、国内外の社会問題や一人一人の「記憶と生」を伝える活動を行う。ナショナル ジオグラフィック日本版、ワシントンポスト紙、デア・シュピーゲル誌、ニューズウィーク誌、ル・モンド紙などに寄稿。13年、フランス世界報道写真祭金賞受賞、17年 石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞など受賞。主な著書に、『フォト・ドキュメンタリー 人間の尊厳 ―いま、この世界の片隅で』(岩波新書)、写真集『ヤズディの祈り』(赤々舎)。

2018年<カタリココ>のプログラムができました!

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本年のプログラムも昨年にひきつづき三つ折り。春らしく若葉色と土色の色使いで、その二色が重なるように工夫してあります。カタリココのフライヤーをずっとデザインしてくださっている五十嵐哲夫さんのデザイン!各会場で配布がはじまってます。
さて、肝心のゲストについてもお伝えしましょう。ご覧のように、小説家、美術家、写真家とカタリココならではのバリエーションに富んだゲストに登壇していただきます。型にはまらず、境界を乗り越える意志をもって表現にむかっているところがどの方も共通しているように思います。ぜひ、熱のこもったトーク&朗読を聴きにきてください。
詳しい内容とゲスト・プロフィールは「これからのカタリココ」へ。(2018.4.7)

◎5月23日(水)19時開場 19時30分開演
ゲスト 福田尚代(美術と回文)
会場 ブックギャラリー・ポポタム

◎7月20日(金)19時開場/19時30分開演
ゲスト 滝口悠生(小説家)
会場 古書ほうろう

◎日時 9月29日(土) 14:30開場/15:00分開演
ゲスト 佐藤貢(美術家)
会場 ボヘミアンズ・ギャラリー



◎11月27日(火)19時開場/19時30分開演
 
ゲスト 林典子(写真家)
会場 森岡書店銀座店
  


同時開催 
林典子写真集刊行記念写真展 11月27日(火)~12月2日(日) 

渋谷の地形と文学についてトークします!

渋谷駅前が谷底なのをつい忘れてしまいそうになりますが、これほどスリバチ形をした町も珍しいです。でも、完全なスリバチ地形はあり得ず、一カ所だけ開いていて、それが渋谷川。その川にそって渋谷の地形と文学の話をします!
登場するのは、渋谷界隈で6回も引っ越した大岡昇平、松濤にいた三島由紀夫、桜ヶ丘の森山大道、ちょっと離れるけれど天現寺の須賀敦子。丸谷才一の「だらだら坂」、川崎大助の「東京フールズゴールド」も外せません。再開発で渋谷駅前の風景が大きく変わろうとしているいま、希有な地形をこの身に刻んでおきましょう!(2018.4.5)
日時:4月24日(火)19:00〜
会場:Bunkamura オーチャードホール ビュッフェ
料金:2000円(ワンドリンク付)
予約:Bunkamura

『須賀敦子の旅路』の解説を書いて下さった福岡伸一さんと須賀さんの話を!

福岡伸一さんとは、拙著『きみのいる生活』のトークショーでお会いしたのが最初です。なんとお客さんとして来てくださり、いちばん前のかぶりつきの席で、終始うれしそうに聞いてくださいました!
まだ『生物と無生物のあいだ』が出る前でお顔がわからず、サインのときに名前を入れてくださいと差し出された紙を見てはじめて、もしかして狂牛病の本を書かれた生物学者の方?と気がついたのです。

そこで、打ち上げにお誘いしてお話をしたところ、以前お手紙をいただいていたこともわかりました。その話は、今回の解説に書かれています。パドヴァでの学会で自分の発表がおわると、ひそかに抜け出してベネツィアにむかい、カルパッチョ作「コルティジャーネ」の絵を見にいき……と、この先の話は解説で読んでいただくとして、トークでは件のカルパッチョの絵なども画像でお見せしつつ、須賀敦子の文章の魅力について語り合えればと思います。文章のなかで「私」と書くときの「私」と、生身の「私」との距離感など、生物学者がとらえる「私」の姿が浮き彫りになるのではないかと期待しています。(2018.4.4)

日時:4月18日19時〜
会場:代官山・蔦屋書店
料金:1500円

『須賀敦子の旅路 ミラノ・ヴェネツィア・ローマ、そして東京』(文春文庫)が刊行、直販店では「スガさんへのレシピ」カード付き!

レシピカードと本_convert_20180327165653今年は須賀敦子さん没後20年。
その節目のとしに、この本を出せたことをよろこんでいます。須賀さんが亡くなって2年がすぎた2000年から2001年にかけて、須賀さんの足跡をたどり3冊の本に著して以来、須賀さんについて書いたり語ったりするのを控えていましたが、20年のあいだに静かに溜まっていったものがあったようです。
今回、その3冊に加筆し、「東京篇」を書下ろす作業をつうじて、そのことをひしひしと感じました。年月にはなにかを醸す力があるようです。自分ではとりたてて意識していなくても、心のなかで須賀さんと問答を繰り返し、考えがあたたまっていったのでしょう。書くことの醍醐味を味わえた体験でした。
須賀さんの作品は、私に力を与えてくれるところがあります。癒しやなぐさめよりももっと強い、希望を灯してくれるのです。(ですから、読んでくださった方々から「勇気づけられた」ということばをいただけたときは、なによりもうれしく思いました!)
書店活動をしたり、「どんぐりのたわごと」という小冊子をイタリアで発行して日本の友人に送ったりと、自分でできることを、野心的にならずに、慈しみをこめてやったのが20代から40代の須賀さんでした。そこに、これからの時代を生きるわたしたちへの、なによりも大きな励ましを感じるのです。
組織を大きくしたり、発展を目指したり、数で他者を圧倒するような目標を立ててる時代はもう終わりました。これからは、個人のつながりをベースにいかに濃く生きるかが試され、人生の味わいもそこにあらわれます。ですから、生きものとしてのこの身を枯らさないよう努めなくてはならないし、そのための知力が本には詰まっているのです。
ここ数年、個人で書店を開く人たちが全国に増えました。そういうお店に本書を直販していただきたいと思い、プレミアムとして「スガさんへのレシピ・カード」をつくりました。上の写真の中央にあるのがそのカードです。
須賀さんが入院しているときにロールキャベツを差し入れたところ、とても気に入ってくれて、今度レシピ、ちょうだい、とおっしゃいました。そのことばに、私は正直なところ驚いたのです。回復の可能性はわずかでしたし、もし退院できたとしてもロールキャベツなんてつくる気力なんてあるだろうかと。
でも、そのレシピでつくるシーンを想像することで彼女の生命はわき立ったのです。先のことはわからないけど、たったいまはその気持ちになっている、そう伝えてくれたのでした。結局、差し上げる機会がなく逝ってしまわれましたが、そのレシピを読者のみなさんとシェアして、須賀さんの生命力を身に浴びたいと思います。
レシピ・カードは直販店でのみ付きますが、以下がその書店です。
ポポタム(目白)、古書ほうろう(千駄木)、火星の庭(仙台)、栞日(松本)、ON READING(名古屋), 誠光社(京都)、蟲文庫(倉敷)、橙書店(熊本)、宮里小書店(那覇)
*ご賛同いただいた書店のみなさま、ありがとうございました。(2018.3.27)

 

第15回「ことばのポトラック」の報告をアップしました!

005_convert_20180323163552.jpg
012_convert_20180323163733.jpg3.11に行われた第15回の「ことばのポトラック」のゲストは、写真家の志賀理江子さんでした。瓦礫のなかから拾ったという、割れた地球儀をテーブルにぽんと置いて、2時間ノンストップでトークした志賀さん! 震災のことについて人前で話したのははじめてだそうで、緊張感が高まるなか、渋谷サラヴァ東京に地上とはまったく別な濃密な時空間が出現しました。これぞポトラックの神髄、と言える感動的なひとときを、100名の観客の方々とわかちあうことができました。→ことばのポトラック(2018.3.23.)

第15回「ことばのポトラック」は写真家の志賀理江子さんをお迎えいたします!

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東日本大震災の2週間後にはじまった「ことばのポトラック」は今年で7年目にはいります。これまでさまざまなジャンルのゲストに登壇いただきましたが、今回ははじめて東北沿岸で大震災を直接体験された方をお迎えいたします。

写真家の志賀理江子さんは1999年ロンドンに留学、卒業後、各地でレジデンス制作をしたのち、名取市北釜の海辺の松林に魅了され、帰国を決めてそこにアトリエを構えました。地域のカメラマンとして記録活動し、制作をはじめた途上で、東日本大震災に遭い、多くのものを失います。

わたしは震災の翌年、仙台メディアテークで彼女の写真展「螺旋海岸」を見て、翌日にはバスで仙台空港に行き、そこから北釜の集落があった場所に歩いて行きました。民家はむろんのこと、彼女が魅了されたという松林も根こそぎなくなり、以前がどのような風景だったのか想像すらできない状態で、改めて彼女の命が失われずにいまあることの奇跡を想ったのです。

7年の時間がたったいまだから話せることがある、と志賀さんは言います。震災と暮らし、写真と記憶、制作することと生きることなど、すべてが複雑に折り重なっている彼女の現在。かたや、震災の記憶が薄れつつあるのを感じつつ大きなものに巻き込まれていきているわたしたちの日常。それをわかりやすい言葉でくくるのではなく、互いの経験をすり合わせながら、自分のいる現在をたしかめたいと思います。会場のみなさんの声も聞きたいと志賀さんは言います。対話をとおして言葉が生まれる瞬間にぜひ立ちあってください。

以下で予告編が見られます。元パチンコ店だった巨大な建物のなかにキャスター付きの小部屋が設えられており、そのなかでお話を伺いました。部屋の外は屋外と同じ寒さでした!

https://youtu.be/z7DAl4aH83g

<大震災から今まで、言葉になること、ならないこと>
ゲスト 志賀理江子(写真家)
司会進行 堀江敏幸&大竹昭子

日時:2018.3.11(日) 13時半開場、14時開演
会場:サラヴァ東京
参加費:2000円(お茶付き)

◎予約受付中 電話 03-6427-8886(受付時間:お店の休業日を除く 16:00 ~19:00 )
WEB http://l-amusee.com/saravah/schedule/log/20180311.php

終了後、出演者が推薦する書籍を出版社から提供いただいき、割引価格で販売する「本のポトラック」をおこないます。それらの収益と、入場収入の一部をあわせたものを、今回は「みやぎ民話の会」の活動に寄付いたします。(2018.2.13)