大竹昭子のカタリココ

朗読イベント〈カタリココ〉&トークイベントのお知らせと「日々雑記」

〈カタリココ〉はトークと朗読のイベントです。
「語り」と「ここ」を合わせて〈カタリココ〉。
都内の四つの古書店を会場に、ゲストとトークしながらそれぞれの著書を朗読します。

これからのカタリココこれまでのカタリココ カタリココ・レヴュー

〈カタリココ〉〈カフェ・カタリココ〉以外の書店のイベント、写真のレクチャー、
シンポジウムなどについてご案内いたします。
写真:「西荻ブックマーク」主催の写真レクチャー&トーク

その他のイベント

大竹昭子(おおたけ・あきこ)
ノンフィクション、エッセイ、小説、写真評論など、ジャンルを横断して執筆。2007年にトークと朗読の会〈カタリココ〉をはじめる。また2011年3月に東日本大震災後、詩人や作家にことばをもちより朗読してもらう「ことばのポトラック」をスタート、現在も渋谷・サラヴァ東京にて継続中。 著作リストtwitter

[web連載]ときの忘れもの「迷走写真館」, 紀伊國屋書店「書評空間」, 月曜社「森山大道のon the road」, 草森紳一記念館「白玉楼中の人」

おしらせ&雑記

2019年のカタリココのゲストを発表いたします!

今年のラインナップも気合いが入っています。熱のこもったトークが繰り広げられること請け合いです!
予約開始日とゲストのプロフィールはこれからのカタリココでご確認ください。
各会場の担当者による熱のこもったコメントも載っています!(今年のビッグニュースもあり!)
幕開けの鴻池朋子さんの予約はもうはじまっていますので、ぜひご参加ください!(2019.5.5)

◎6月2日(日)
ゲスト 鴻池朋子(美術家)
会場 目白・ブックギャラリーポポタム

◎7月13日(土)
ゲスト 志賀理江子(写真家)
会場 神田神保町・ボヘミアンズギャラリー

◎ 9月21日(土)
ゲスト 諏訪敦(画家)
会場 銀座・森岡書店特設会場

◎11月11日(月)
ゲスト 小山田浩子
会場 上野池之端・古書ほうろう

*参加費は各回共通1800円です

5月の迷走写真館はこの写真です!

278c393a-s.jpg
思わず顔がほころんでしまう写真です。懐かしい!という声も聞こえてきそうです。でも、ちんどん屋さんが街を練り歩いていた頃は実はそんなことは思いませんでした。子ども心にも、ダサくてうっとうしいなあ、と思っていたものです。
それなのに、この写真を見ると「懐かしい」。なぜでしょう。
過去にも現在にも未来にも存在しない、この写真の中にのみ見いだせる時空がこうした感情を生じさせるのです。写真のマジックですね。→ギャラリーときの忘れもの(2019.5.5)

2019年のカタリココに登壇いただくのはこの方々です!

大変にお待たせいたしました!
2019年のカタリココのラインナップを発表いたします。今年も熱の入った内容ですので、ご期待ください。

よく、ゲストはどうやって決めるのですかと訊かれます。新年会のときにみんなでアイデアをもちって合議しますが、ほとんどの場合が縁をたどってその人に行き着きます。
たとえば今年11月に登壇いただく小説家の小山田浩子さんは、昨年古書ほうろうの滝口悠生さんのカタリココのときに、たまたま上京中でお越しくださり、打ち上げにも参加していただきました。小山田さんはいつかお呼びしたいとは思っていましたが、なにせ広島にお住まいですから、おいそれとはお願いできないな、と思っていたところ、その場でちらっとお話したら、ぜひ!と言ってくださり、めでたく実現いたしました。

9月の回にお迎えする諏訪敦さんも同様で、昨年、森岡書店で彼が展覧会をなさったときにはじめてお会いし、こっそりとこちらの気持ちを打ち明けたところ、快諾くださったのです。諏訪さんの絵画作品はもちろんのこと、『芸術新潮』の書評の連載も愛読しており、とても光栄に思っています。

鴻池朋子さんと志賀理江子さんは、「ことばのポトラック」に出演いただいたご縁です。
志賀さんは春に「ヒューマン・スプリング」を開催、鴻池さんは現在、瀬戸内芸術祭に参加中で、おふたりともその活動を常に注視している作家です。いまなにを考えていますか。そんな問いを折りに触れて投げ掛けてみたいおふたりなのです。
幕開けは6月2日の鴻池朋子さん。こちらはもう予約がはじまっていますので、ぜひご参加ください!

もうひとつ今年のニュースをお伝えいたします。
カタリココ出版部を立ち上げることになりました!
昨年の福田尚代さんの回がとてもおもしろく、対談を文字に起こして冊子を作ったところ、とても好評で気を良くしました。なにしろ編集作業が楽しいんです。
この冊子は福田さんの所属する小出由紀子事務所が出してくださいましたが、今後はカタリココが版元となって出版いたします。第1号は2015年にご出演いだただいた高野文子さんとのトークです。ぜひご期待ください。(大竹昭子)
-------------------------------------------------------------------------

◎日時  6月2日(日) 17時00分開場/17時15分開演
予約開始 5月2日(木)12時よりメール予約
ゲスト  鴻池朋子(美術家)
定員   30名
会場   目白・ブックギャラリーポポタム
  〒171-0021 東京都豊島区西池袋2-15-17
電話   03-5952-0114 
HP http://popotame.net


根源的暴力。2015年の展覧会タイトルだったこの言葉を目にしたとき、身の毛がよだつ思いがした。恐ろしいのに、魅力的で、すごく惹かれれしまうのが後ろめたい言葉だった。2009年のオペラシティ「インタートラベラー 神話と遊ぶ人」で初めて展覧会を見て圧倒されていた私は、ちょうどこの頃に生活の一部が心の重荷になっていたことが理由で、足を運ぶことができなかった。見るのが怖かったのです。今はそれをとても後悔しています。(大林)

鴻池朋子(こうのいけ ともこ)プロフィール
1960年秋田生まれ。現代の神話を様々なメディアを用いてサイトスペシフィックに表現。芸術の問い直しを試みている。近年の個展では、2017年「根源的暴力」 群馬県立近代美術館   他巡回(芸術選奨文部科学大臣賞受賞)、2018年「Fur Story」リーズ美術大学(イギリス)、「ハンターギャザラー」秋田県立近代美術館。現在、瀬戸内国際芸術祭2019が開催中。著書に『どうぶつのことばー根源的暴力をこえて』『ハンターギャザラー』他(すべて羽鳥書店)。
-------------------------------------------------------------------------


◎日時  7月13日(土)14時30分開場 15時00分開演
予約開始 6月13日(木)12時より電話・メール予約
03-3294-3300/natsume@natsume-books.com
ゲスト  志賀理江子(写真家)
定員   50名
会場  ボヘミアンズ・ギャラリー
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-25 神保町会館3F
HP http://natsume-books.com


志賀さんの写真をはじめて見たのは、いつだったろうか。 暗い画面から漂う尋常ではない雰囲気に胸がざわついたのを記憶している。当時は露悪的にとらえてしまっていた。しかし今ではさまざまな事象に真摯に全身で向かい合う彼女の姿勢に打たれてしまっている。志賀さんには語るべき言葉が沢山あり、私たちはそれらをよく聞き、自分で考えなければならないと思う。(神谷)


志賀理江子(しがりえこ)プロフィール
写真家。1980年、愛知県岡崎市生まれ。英Chelsea College of Art and Design 2004年卒業。2008年より宮城県に移住。11年東日本大震災の際、津波でアトリエを失うも精力的に制作を続ける。主な個展に12年 「螺旋海岸」展(せんだいメディアテーク)、17年「ブラインド・デート」展(猪熊弦 一郎現代美術館)、19年「ヒューマン・スプリング」(東京都写真美術館)がある。写真集に「Lilly」「CANARY」「カナリア門」「螺旋海岸」「ブラインドデート」。
------------------------------------------------------------------


◎日時 9月21日(土) 19時開場/19時30分開演
予約開始 8月21日(水)13時より電話予約
ゲスト  諏訪敦(画家)
定員   30名
会場    銀座・森岡書店特設会場
   電話 03-3535-5020
FB  http://facebook.com/yoshiyuki.morioka.7
写真ついて独自の評論を行う大竹昭子さんが、諏訪敦さんの絵画をどのように「視る」かに関心があります。また、諏訪さんは『芸術新潮』にて書評の連載を担当し、大竹さんは朝日新聞書評委員の経験があるなど、お二人とも精力的に書評を書かれています。この時代に本を読む意義、或いは「視る」ことへの影響などもお聞きできたらと考えています。(森岡)


諏訪敦(すわあつし)プロフィール
1967年北海道に生まれる。武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業。同大学大学院修士課程修了。同大学教授。画家。1994年文化庁芸術家派遣在外研修員に推挙、2年間スペインに渡る。2014年絵画作品集『Blue』を青幻舎より刊行。
--------------------------------------------------------------------


◎日時  11月11日(月)19時開場 19時30分開演
予約開始 10月11日(金)13時より電話・メール予約
     03-3824-3388 / koshohoro@gmail.com
ゲスト  小山田浩子(小説家)
定員   30名
会場   古書ほうろう
     〒110-0008 台東区池之端2-1-45(東京大学池之端門前)
HP http://horo.bz


小山田さんの小説と出会ってまず感じたのは、こんなに読みやすいのになぜかページは進まない、ということでした。それはおそらく目に映るものが細部まで濃密に描かれ立ちのぼってくるためで、さらにはほぼ改行のない文字の壁のような版面とも相まって、つねに圧迫感のようなものが横たわっているせいでしょう。でも、それこそが小山田作品の魅力。異界へのお膳立てとしても効いていて、昨年出た短篇集『庭』では、そのような特徴がより際立って感じられました。写真家でもある大竹さんがこの特異な文体にどのように迫るのか、楽しみにしています。(宮地)


小山田浩子(おやまだひろこ)プロフィール
1983年広島県生れ。2010年「工場」で新潮新人賞を受賞してデビュー。2013年『工場』で織田作之助賞受賞。2014年「穴」で芥川賞受賞。他の著書に『庭』がある。広島東洋カープファン。

*参加費は各回共通1800円です。
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

東京FMの番組で永井荷風の偏奇館跡界隈を散策!

TFMの「トランス・ワールド・ミュージック・ウェイズ 」は今年で30年を迎える長寿番組。番組開始の頃からよく呼んでいただきましたが、とりわけ記憶に残っているのは、街を散策しながら番組を作ったこと。東京湾の埋め立て地とか、麻布十番の地下鉄工事現場とか、いろんな場所にいきました。
今回は、30周年を記念して散歩の達人・永井荷風に敬意を表し、彼が住んでいた麻布市兵衛超の偏奇館跡界隈を訪ねました。地下鉄六本木一丁目駅に近い、いまは高層ビルが林立するエリアです。ヒルズと名のつくところはどこもかつては谷だった、谷を消すための再開発、どんぶりの中に大根を突っ立てるようなものだ、などと辛口批判。これくらい忖度せずに言いたいことが言えると気持ちいいです!タイムフリーで5/4まで聴けます。→|http://radiko.jp/share/?sid=FMT&t=20190428043000

2019年のラインナップは4月下旬に公開いたします!

カタリココは今年で13年目に入ります。ようやく詳細が決まり、五十嵐哲夫さんにチラシのデザインをお願いしたところです。5月のゴールデンウィーク前には配布する予定ですし、webでも同時に詳細をお伝えいたします。どの回もすばらしいゲスト揃いですので、どうぞご期待ください!(2019.4.2)

4月の迷走写真館はこの写真です!

7df9bb21-s.jpg今月の写真はこちらです。
どこの国のどういう場所だかわからない不可解な雰囲気に引込まれます。顔が見えるのは犬だけ。正面を向いてなにか問いたげです。
ギャラリーときの忘れもののブログにはすごい数の連載が載っているのをご存知でしょうか。ほかでは読めない貴重なものもたくさんありますが、今月からデザインが変わってとても読みやすくなりました!ぜひお好きな連載を探してみてください。
ギャラリーときの忘れもの(2019.4.2)

3月9日に開催された第16回「ことばのポトラック」のご報告を書きました!

1_convert_20190319172642.jpg1年にいくつもおこなうトークイベントの中で、もっとも緊張するのは東日本大震災をきっかけにはじまった「ことばのポトラック」です。年が明けるとその準備でそわそわしはじめます。お客さんが集まるだろうか、来てくださるにふさわしい内容になるだろうかと自問し、日に日に気が張っていきます。
今年は開催場所がはじめて使用するアップリンク渋谷だったで心配もひとしおでしたが、満席となり一安心。
当日は夜7時の開場前からお客さまが集まりはじめました。ゲストは福島からお越しくださった写真家/美術教師の赤城修司さん。いつもとはちょっとちがう内容のトークとなり、会場のみなさんも気を入れて聞いてくださり白熱しました。
15の出版社からご献本をいただいた「本のポトラック」はぶじに完売。寄付金は「ふくしま30年プロジェクト」にお贈りいたしました。
それやこれやのご報告をことばのポトラックに載せましたので、ご覧ください。
これを書き上げると、春がやってくるという実感にようやく浸ることができます。ご参加くださったみなさま、ご協力いただいた方々に心よりお礼を申し上げます(2019.3.22)

3月の迷走写真館はこの写真です!

bdd07ddf-s.jpg一見、別のふたつの写真をつなぎあわせたように見えますが、おなじ一枚です。ベランダと室内が同時にとらえられています。被写体のふたりにも静と動の対照的が現れ出ていますが、ふたりをつつんでいる至福感が、動から静へ、またその逆へとエネルギーが循環するさまを想像させます。→ギャラリーときの忘れもの(2019.3.13)

「ことばのポトラックvol.16 福島から8年目の報告」を3月9日に開催します!

e9cb739712542d49e36058441a6c8ec8.jpg
今年の「ことばのポトラック」は福島市在住の写真家・赤城修司さんをお迎えいたします。
赤城さんは大震災の翌日から市内の様子を撮りはじめ、いまもそれを続けています。
2015年に出版された 『Fukushima Traces 2011-2013』(オシリス)は道路の亀裂の写真ではじまり、自宅の庭の除染作業が終了した写真で終わっていますが、ポトラックではその後の街の風景や除染作業を写真で見せながら、ご自身の意識や周囲の人々との関係がどのように変化していったかを語っていただきます。
 昨年秋、私は福島に赤城さんをお訪ねし、彼の撮影スポットを車で案内していただきました。震災後初、いえ、福島の訪問自体がはじめてのことで、メディアで伝え聞くのとは違う角度からさまざまな問いかけを受けとりました。
 赤城さんはご著書のなかで「ただしい伝達なんて存在しない」と書いています。お会いしたときも、震災後もっとも衝撃的だったのは、あるひとつの出来事について人が感じ考えることがどんなにちがうかだったと語っていらしたのが印象に残っています。
「ことばのポトラック」は答えを求めて論じる場ではなく、切実な問いを持ち寄り分かち合う場であり、だからこそ8年たったいま赤城さんにお越しいただいてトークをする意味もあると感じています。
出来事から遅れてやってくる言葉には、一見何事もなかったかのように東京で過ごしているわたしたちの日常と響き合うものが必ずやあるでしょう。(2019.2.13)
*予告編→トレーラー

3月9日(土)18:30開場 / 19:00開演(22:00終了予定)
ゲスト 赤城修司(写真家)
司会進行 大竹昭子 堀江敏幸
参加費 2000円
チケット購入 アップリンク渋谷
「ことばのポトラック」公式サイト

*これまで開催していたサラヴァ東京が2月末で閉店になり、今回はアップリンク渋谷に場を移しておこないます。
*トーク前に、昨年志賀理江子さんをお迎えしておこなったポトラックのダイジェスト映像を上映いたします。
*会場併設のギャラリーで赤城修司写真展「Fukushima Traces 2011-2019」を3/6(水)より3/11(月)まで開催します。




「迷走写真館」1月と2月分をお知らせします!

70a30c87-s.jpg
17f68994-s.jpgうっかりしているうちに1月が終わり、1月分の連載をお伝えしわすれていたのに気がつきました。1月号で取り上げたのは上の写真です。なかなかインパクトがあり、収容所かと思った……という声もありましたが、みなさまどんな感想をもたれるでしょう。まずは写真をじっくりご鑑賞いただき、ギャラリーときの忘れもののサイトで文章をお読みください。1枚の写真を読むのに正解はなく、想念を自由に遊ばせてくれるほどすぐれた写真といえます。
2月号で取り上げたのはその下の写真です。うってかわって山と野良とそこを通る道が写っています。人影がひとり、よくみると小さくもうひとりいて、遠くの山には雲間から差した陽が当たって劇的な印象で、見ているうちにふたつの道が環のようにつながってきました……。→ギャラリーときの忘れもの